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社説:公文書専門職 ずさん管理に歯止めを - 秋田魁新報

 政府は新年度から、新たな公的資格として公文書管理の専門職「アーキビスト」の認定に乗り出す。行政機関が作成する公文書を保存、整理し、調査・研究などを目的とする利用者に資料提供を行うのが仕事だ。公文書を評価し、保存すべき文書と廃棄すべき文書の選別も担う。

 アーキビストを公的資格とする背景には、省庁による公文書のずさんな管理が後を絶たないことがある。アーキビストが増加し態勢が強化されることで、適正な公文書管理の徹底が進むことが期待される。

 公文書は国民共有の知的財産である。過去の政策決定過程の検証を可能にすることで民主主義を支える重要な役割を担う。欧米ではアーキビストの専門教育が充実し、公的資格制度も早くから整備されるなど、社会的地位が確立されている。日本は民間資格に基づく少数のアーキビストしかおらず、態勢の不備が指摘されてきた。公的資格になるのを機に、日本でも定着を図りたい。

 公文書の適正管理を義務付け、将来の国民への説明責任を果たすことを求める公文書管理法が2011年に施行された。その後、安倍政権では公文書の隠蔽(いんぺい)、改ざんなどが相次いで問題化。首相主催の「桜を見る会」の招待者名簿は野党議員から資料要求があった日にシュレッダーで細断され、恣意(しい)的な文書廃棄だったとの疑いは拭えない。公文書管理に対する国民の信頼回復は喫緊の課題である。

 新たな資格制度が始まるのは、国立公文書館の専門家らが公文書管理の現状に危機感を抱き、制度設計に取り組んだからだ。4月に国立公文書館内に設置される認証委員会が制度運用を担う。3年以上の実務経験、専門的な知識と技能などの要件を満たす人を「認証アーキビスト」として認定する。実務経験のない人らを対象に、より簡単な要件で取得できる「准アーキビスト」も導入する。両資格合わせ、当面の目標は計千人。実際に資格が認証されるのは21年1月以降となる見通しだ。

 国立公文書館が策定したアーキビストの職務基準書には「事実を隠蔽するような圧力に屈せず、使命を真摯(しんし)に追求する」と明記されている。省庁の意向に流されず、常に公平・中立を守る高い倫理観が求められる。

 適正な公文書管理を省庁に徹底させるためには、アーキビストの認定を進めるだけでは十分とは言えない。アーキビストによる省庁へのチェック機能を担保する公文書管理制度の見直しも必要だ。

 現在は省庁ごとに作成されている公文書の保存ルールを統一し一元管理するなど、法改正も含めて検討するべきだ。アーキビストが必要に応じ省庁の管理状況を確認し、指導するなど、制度が実効性を持つように権限を付与することが欠かせない。適正な公文書管理に取り組む政府の本気度が問われている。

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March 24, 2020 at 07:12AM
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