旧優生保護法訴訟で原告が証言｜NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp

旧優生保護法のもとで不妊手術を強制されたとして札幌市の７９歳の男性が国に賠償を求めている裁判で、１９日、原告本人への尋問が行われました。法廷で原告の男性は「長い間、誰にも手術のことを言えず苦しんできた。国には間違いだったと認めてほしい」と訴えました。

札幌市北区の小島喜久夫さん（７９）は１９歳のとき、旧優生保護法のもとで精神障害を理由に不妊手術を強制されたとして、国に１１００万円の賠償を求めています。
１９日、札幌地方裁判所で開かれた裁判では小島さんへの尋問が行われ、このなかで、「警察官に病院へ連れて行かれると、看護婦から『障害者だから子どもができなくなる手術をする』と言われた。抵抗したが２、３人に押さえつけられ手足を縛られて手術を受けさせられた」と当時の状況を証言しました。
そのうえで、「長い間、誰にも手術のことを言えず、子どもができない理由を妻にも説明できずに苦しんできた。国には手術は間違いだったと認めてほしい」と訴えました。
旧優生保護法をめぐり各地で起こされた裁判では、去年５月、仙台地裁が全国で初めての判決で憲法違反の判断を示した一方、国の賠償責任については請求できる期間が過ぎているなどとして訴えを退けています。
また、今月３０日には東京地裁で全国２件目となる判決が言い渡される予定です。

裁判のあと、支援者との集会に参加した原告の小島さんは、「手術を強制されたことでどれだけの思いをして１日１日を過ごしてきたのかを裁判官にわかってほしいです。きょうは緊張して涙も出ましたが、もうひと頑張りして裁判に勝たなければと思い、証言しました」と話していました。

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June 19, 2020 at 05:21PM
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