
――人文書の編集を手がける若手編集者たちによる座談会が2月26日、朝日新聞東京本社内で行われた。登壇したのは、KADOKAWAの麻田江里子さん、筑摩書房の柴山浩紀さん、柏書房の竹田純さんの3人。各自が担当した人文書を紹介しながら、なぜこの本をつくったのか、話題になるためにどのような仕掛けをしたのか、そして、SNSの活用方法など、多岐にわたって語っていただいた。
複数のリリースを用意して「協力者を一人でも増やす」
KADOKAWAの麻田江里子さんが取り上げたのは『ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考』(古田徹也著)。角川選書「シリーズ世界の思想」の中の1冊だ。「(担当する角川選書と角川ソフィア文庫は)場合によっては50年ぐらい同じものを売るジャンル。基本の作品を整えて、シリーズものを展開できるようにすること、そして、やさしい一流の解説、長く読まれる最新の研究を扱うという基本方針」があったという。
角川ソフィア文庫の「ビギナーズ・クラシックス」では「日本」や「中国」の古典や思想は取り上げてきたものの、「西洋」をきちんとフォローできておらず、長年の“編集部の課題”だったそう。そこで、ちょうどレーベルの新シリーズを模索していた角川選書でまずは立ち上げにいたった。
麻田さんはこの本をつくるにあたり「論理哲学論考を知りたいなと思ったのですが、誰にお願いしたらいいのか分からなくて……。外の人に頼るしかないということで、ライターの斎藤哲也さんに相談させてもらいました。編集長と私が中心になって、ラインアップを組んでいきました」と話した。
そうしていざ本をつくった麻田さん。話題づくりのために「まずは社内の人に知ってもらうこと」を徹底したという。
「KADOKAWAはとにかくたくさんの従業員がいます。刊行点数も多くて『小説 君の名は。』などのベストセラーも数多い。人文書は様々な作品にうもれてしまって、一点一点意識して営業してもらうのが難しい場合もあるんです。だから社外にリリースをする前に、関係がありそうな社内の部署にメールを送りました。そうすると、図書館担当の営業部員や大学生協担当の営業部員などが反応してくれて、『こんなことができるよ』といった提案をもらいました」
社内用のリリースのほか、社外でも書店員に配布できるもの、発売時に「PR TIMES」などで流すもの、献本用のものなど、段階を踏んで多くの種類をつくったという。「とにかく協力をしてくれる人を一人でも増やしていくような感じでやっています」と麻田さん。
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