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かながわ未来人>プライバシー保護カバー発案 相模原市消防局・大田貴広(おおたたかひろ)さん(47):神奈川(TOKYO Web) - 東京新聞

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 救急現場で患者をストレッチャー(担架)に乗せて搬送する際、不織布のカバーで顔を覆って周囲の視線から守る「PPカバー」を発案した。全国消防協会が開く一昨年度の論文コンテストで上位三番目の「優賞」に輝いた。製品化も決まり、全国の消防で活用が期待される。

 救急救命士として相模原市消防局南消防署で働く。発案のきっかけは二年前。市内の商業施設で腕を負傷した女性を担架で搬送した際、買い物客の目を避けるように顔をしかめて伏せる姿が、強く印象に残った。「今は誰でも携帯電話などで撮影したり、ネットに投稿したりできる。女性はけがをしたくてしたわけではなく、人目にさらされるのがとても不安だったのだろう」。プライバシーを保護する重要性をあらためて考えさせられた。

 早速、何かできないか考え、浮かんだのはベビーカーのカバー。自宅に眠っていたベビーカーを職場に持ち込み、調達した部品を組み合わせて試作を繰り返した。担架上の患者は寝ている時と座る時で頭の位置が変わるため、カバーはスライドして位置を調整できるようにし、患者の状態をのぞいて見られるよう形をトンネル状にするなど工夫。昨年五月に実用化した。

 「人命救助の最前線で尽くしたい」と地元の相模原市消防に入った。うち約二十年、救急隊に所属。県内の消防士だった父の背中を見て育ち、「直接人の役に立てる仕事」とあこがれを抱いた。患者の症状が悪化しないよう適切に対処し、気持ちのケアも忘れず救急車で搬送する仕事にやりがいを感じている。

 PPカバーは、患者に寄り添う気持ちが形になった機器。昨年九月、南消防署が開いた救急フェアで展示した際、アンケートに応じた老若男女の九割五分から「必要な品」との回答を得て、「世間の人も求めていた」と実感した。上司からは「世の中で広く活用された方がいい」と製品化を勧められ、市内の業者と共同開発することになり、近く受注が始まる予定だ。

 「現場の隊員たちが心のケアを大切に活動していることが伝わればうれしいし、全国の多くの消防で活用してもらいたい」(曽田晋太郎)

    ◇

<PPカバー> PPは「プライバシープロテクション(保護)」の意味。プライバシー保護に加え、雨や、高血圧患者らの容体悪化の一因にもなりうる直射日光を遮り、飛沫(ひまつ)拡散防止にも効果が期待される。価格は1個約4万5000円。相模原市が特許を出願している。

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May 25, 2020 at 05:35AM
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