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乳がんステージ4で保護猫カフェを開いた女性 猫を助けているようで実は助けられている(sippo) - yahoo.co.jp

仲間からの相談

「保護猫カフェを開きたいと思うんですけど、相談に乗ってもらえませんか?」  数年前に仲間のボランティアさんの古橋さんから相談を受けた。自宅を改装して保護猫カフェを開きたいという。 「……」  猫の保護活動を真剣にやってくれる人が増えることは、もちろんうれしい。でも、手放しでは賛成できなかった。近年増えてきた保護猫カフェや保護猫シェルターであるが、その運営はどこも厳しい。保護猫というたくさんの命を抱えることになり、休みなどなくなる。それ以上に、考えなければならないことがあった。それは彼女が重い病で闘病中の身ということだった。 「古橋さん、体が……」  彼女は乳がんのステージ4を宣告され、抗がん剤で治療中の身だった。闘病に専念しなければならない身で、たくさんの保護猫を抱え込む。世話もたいへんだが、本人の身に万が一のことがあったら。どうしても考えなければならないことだった。 「このままがんが進行しても、自分が生きている間に譲渡先を見つけられるであろう子猫だけ保護することにします。やりたいんです」  たくさん保護した後に、本人に死が訪れてしまったら。猫のためにも本人のためにも、多頭飼育崩壊だけは避けなければならなかった。

多頭崩壊なんてさせるわけない

「古橋さんが保護猫カフェをやりたいと言っているんだけど。」  別の仲間のボランティアさんに相談した。 「やらせてあげなよ。本人がやりたいと言っていて、家族のみんなも協力すると言っている。多頭飼育崩壊なんてさせるわけないじゃない。みんながいるんだから」  事前に相談を受けていた仲間のボランティアは、口をそろえてそう言った。  保護猫カフェねこかつを含め、普段から多数の猫を保護して譲渡している仲間がサポートすれば多頭飼育崩壊なんて起きない、起こさせない。古橋さんの保護猫カフェはスタートした。  古橋さんはたくさんの猫たちを助け、新たな飼い主さんへとつないだ。しかし、病気は着々と進行しているように見えた。抗がん剤の副作用からか、歩くのもつらそうに見えた。頭に帽子をかぶって現れるようになった。 「今度の譲渡会に参加していいですか?長く立っていられないから座りながらの参加になってしまいますけど」 「無理しないでくださいよ」  旦那さんに補助してもらいながら、彼女は譲渡会に参加した。

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August 22, 2020 at 10:44AM
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