宮田村の飲食店駐車場で見つかった車内での発砲事件。一夜明けた二十九日、男が銃のようなものを持って逃走を続け、地元の小学校では保護者同伴で登下校を行うなど、住民らは不安な一日を過ごした。
現場から約三キロの宮田小学校は、全校児童五百二十五人の送り迎えを保護者に要請し、午前七時すぎから多くの児童が保護者の運転する車で登校した。一年生の長女を送った主婦の小林真悠美さん(33)は「犯人が捕まっていないので本当に怖い。庭でも一人で遊ばせられない」と眉をひそめた。草間信一教頭(49)は「生徒の安全はしっかり確保しつつ、過度に不安を与えることがないようにしたい」と話した。
宮田村教委は、三十日以降も村内の小中学校に複数人での登下校を呼び掛け、朝夕の村内パトロールを今週末まで行う。
現場は住宅街の一角。周辺住民らも不安を感じている。妻と二人暮らしの宮下弘さん(90)は、事件を聞いて戸締まりを徹底するようになったといい「二十年住んでいるが、こんなことは初めて。今まで安心して暮らせるところだったのに、ぞっとする」と顔を曇らせた。
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