被害者の母が武南署員２人の告発状虚偽の公文書作成の疑い＜川口いじめ＞ - 東京新聞

告発状を提出した思いを語る森田志歩さん

　埼玉県川口市立中学校で同級生からいじめを受けた元生徒（１７）の母親森田志歩さんは９日、いじめに絡んで県警武南署が虚偽の捜査書類を作ったとして、虚偽公文書作成の疑いで当時の署員２人に対する告発状をさいたま地検に提出した。地検は今後、受理するか検討する。（杉原雄介）

　告発状によると、署員２人は２０１６年１２月、事実関係が特定できていないのに、いじめの原因が元生徒にあったとする内容の文書を作成。１７年６月には、元生徒側の代理人弁護士が出席していない会議で、弁護士が「警察の判断は正しい」と発言したという文書を作ったとされる。この発言を否定する弁護士本人の陳述書も提出した。

　県警は元生徒側の指摘を受け、１６年の文書は内容を訂正して謝罪したが、１７年の文書は「弁護士が発言していない事実は確認できなかった」として、訂正しないと決めている。

　森田さんは取材に「警察の信頼を大きく損なう問題。厳しく対応してほしい」と訴えた。県警少年課は「告発状は地検に出されたものであり、コメントする立場にない」とした。