
乗客45人が死傷した関越自動車道ツアーバス事故から10年がたった4月29日、群馬県藤岡市の事故現場では遺族らが犠牲者に手を合わせ、事故の再発防止を強く願った。
発生時刻の午前4時40分、事故を最初に発見した近くの観音寺の名誉住職・広瀬
母・郁子さん(当時49歳)を失った富山県高岡市の林彩乃さん(33)は「今会えたら、時間を忘れるくらい話したい」と語った。
郁子さんは鶏の唐揚げや豚の角煮が得意だった。林さんは台所に立って母の味の再現を何度も試みたが、レシピがなく、うまくできない。「10年たって当時の味も忘れつつある。再現できても確かめてくれる人がいない」と痛感する。
そんななか、最近、多くの人に慕われた母の人柄を改めて知った。林さんは学校の図書館司書を務めるが、昨年異動した小学校で、郁子さんのピアノ教室の生徒だったという教員に出会った。郁子さんはピアノの前では別人のように厳しかったのに、教員は「あの教室で音楽が好きになった」と感謝してくれた。
県警白バイ隊員の山瀬俊貴さん(29)も、母・直美さん(当時44歳)が亡くなった現場を訪れた。「10年はあっという間だ」と感じていたが、改めて現場に立つと「まだ10年しかたっていない」という悲しさがこみ上げたという。
事故10年を前に「安全運転とは何か」を自問した。白バイの取り締まりで、運転の慣れから自分の「ルール」を作って安全運転をしているつもりになっているドライバーが少なくないと感じるからだ。山瀬さんは「違反の危険性や取り締まりの意図を伝える話術を磨く」と語った。
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