町を盛り上げようと全国各地にさまざまな「ご当地グルメ」がありますが、苫小牧で誕生したのは「ご当地スパイス」です。
この春、「スパイス大作戦」という取り組みが始まりました。
あつあつの肉まんにも! ジューシーなタンドリーチキンにも! そして、カレーの仕上げにも! ふりかけているこの粉末は…?
「何にでも合う魔法のスパイス」
どんな料理とも相性抜群という、その名も「苫小牧クラフトスパイス」です!
「スパイスで交流人口を作る」
苫小牧でこの春始まった「スパイス大作戦」。
ご当地グルメではなく、ご当地スパイスで何を変えようとしているのでしょうか?
本州とフェリーで結ぶ苫小牧市。
コロナの感染拡大前は、毎年約80万人がフェリーを利用する、北海道内の海の玄関口ですが、素通りされてしまう町、それが苫小牧です。
どうすれば街に足を運んでもらえるのか…。
市や商工会議所などが考えたのが「苫小牧クラフトスパイス」です。
ご当地グルメではなく、なぜご当地スパイスなのでしょうか?
苫小牧都市再生プロジェクト委員会 市町 峰行 実行委員長:「主役じゃない脇役を主役にというのが今回のプラン」「どこまで持っていけるか難しいと思った。ふたを開けてみると、いろいろな料理店、ホテルや食堂が扱いやすかった」
メニューや食材だと扱える店が限られますが、どこでも幅広く使えることがスパイスにした決め手でした。
プロジェクト名は「スパイス大作戦」。
地元の料理人らも加わり、コリアンダーやガーリック、バジルに根昆布の粉末など、10種類以上のハーブや香辛料を何度も配合し、半年かかって2022年3月完成。
和洋中、どんな料理とも相性抜群というスパイスが仕上がりました。
夢酒ダイニング なか里 中里 隆徳 オーナーシェフ:「辛みがなく、そこにちゃんと香辛料に味がある。何にでも使える、無限大に使えるものだと思って(スパイスを)作った」
開発に携わった創作フレンチの店ではコース料理を提供していて、前菜からメインまでどの料理にも苫小牧クラフトスパイスが合うといいます。
「道の駅ウトナイ湖」の食堂でもスパイスを使った10種類のカレーライスやハヤシライスを提供。
スパイスのうまみを直接楽しんでもらえるよう、ルーには混ぜないでご飯にふりかけます。
豚バラカレーでは肉もスパイスで柔らかく煮込まれています。
また道の駅の別の店では、看板商品の豚まんとスパイスで夏仕様に!
プレジール 佐藤 晶子 店長:「スパイスはビタミンB1豚肉の疲労回復効果と、夏のスタミナという面で相性が良い」
苫小牧市のブランド豚を使った豚まん。
注文を受けてからごま油でこんがりと焼き上げ、スパイスと隠し味の砂糖をふりかけています。
トロットロで肉汁たっぷり、豚肉の甘みとスパイスで食欲がそそられます。
プレジール 佐藤 晶子 店長:「私の店は『道の駅ウトナイ湖』にあるので、苫小牧の入り口として、スパイスの取り組みがあることを地元や観光客が知るきっかけになれば」
クラフトスパイスは現在苫小牧市内の飲食店25店舗で扱っていて、今後、店舗を増やしていくのがスパイス大作戦のミッションです。
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