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谷原章介、「唐揚げ1.5キロ」10人家族を支える料理愛 毎日キッチンに立つ思い - ORICON NEWS

 CMやナレーション、TV番組の司会などとしても活躍する俳優・谷原章介(50)。さらに、芸能界きっての料理上手としても有名で、その腕前は自身がMCを務める『めざまし8』でも披露している。そんな谷原が、“究極の定番ごはん”をテーマにしたレシピ本『谷原家のいつもの晩ごはん』を発売する。家族との微笑ましいエピソードとともに、料理への熱い思いを語ってくれた。

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■料理好きになったきっかけは、弟に作った“おじや”

――初のレシピ本の発売、おめでとうございます。心境はいかがでしょうか?

普段は映画やドラマ、『めざまし8』といった台本があるお仕事が多いんですね。自分なりにアレンジを加えることはあっても、みなさまに土台を作っていただいてからのスタートなんです。今回のレシピ本を作ることは、0から1を生み出す作業だったので、それがとても楽しかったですし、自信にもつながりました。ただ、自分のすべてが詰まっている本でもあるので、少し気恥ずかしさもあります(笑)。

――どんなところにこだわって作っていったのでしょうか。

時短ものや簡単すぎるレシピにしたくなかったけれど、「この調味料どこで売ってるの?」と思わせてしまうようなハードルの高いものも作りたくなかったので、谷原家のいつもの晩ごはんのレシピを集めることにしました。1品ごとにちょっとした家族とのエピソードを添えているので、それも一緒に楽しんでいただけるような本になったのではないかなと思います。

――子どもの頃から料理をするのが好きだったと伺いました。

僕が小学生の頃、母親が働きに出ていた時期があって、弟が「お腹が空いた」と言うのでおじやを作ったのが最初の料理でしたね。いま思えば小学生で親の助けなしでガスを使っていたなんて危険ですが(苦笑)。たぶん料理に興味があったんだと思いますね。

――弟さんに作ったおじやがきっかけだなんてほっこりエピソードですね。

両親が家にいない時は“僕が作ってあげなきゃ”という妙な使命感もあったような気がします。電子レンジを購入するとちょっとしたレシピブックがついていたりするじゃないですか。そこに載っている料理を見て、弟と「次はこれにしようか」なんて言いながら作ったのを覚えています。

■家事のコツは好き嫌い、得意不得意の見極め

――今はお子さんたちと一緒に料理をすることもありますか?

ありますよ。ピザやケーキを一緒に作ったり、下ごしらえだけしておいて「あとは好きに作りなさい」ってバトンタッチすることもあります。なので毎日一緒にキッチンに立つということはないですし、「やりなさい」と強制することもないですが、僕が料理を作り終わったら子どもたちに配膳をしてもらったり、テーブルを拭いてもらったり、そういうお手伝いはお願いするようにしています。

――食事は家族みんなで召し上がることが多いですか。

我が家は10人家族なので、塾や習い事、バイトなど、みんなが揃うのは難しかったりしますが、家にいる場合はなるべく家族全員で同じ時間に食べるようにしています。それと、10人家族ならではですが、毎月のように誰かしらの誕生日があるんですよ(笑)。その他クリスマスやお雛祭りといったイベントごとのときには、なるべく全員で季節の食卓を楽しむようにしています。

――ちなみに10人分というと、どのぐらいの量になるのでしょうか。

唐揚げ1.2〜1.5キロ、ハンバーグ1〜1.2キロ、餃子だったら80から100個とかですかね。作り過ぎてしまっても、冷凍しておけばいつでも食べられるので、とにかく足りる量は作るようにしています。出来上がった料理を見て、たまに“なんてすごい量なんだ!”と他人事みたいに驚くこともありますね(笑)。

――それは毎日大変そうですね…!

『めざまし8』が始まった頃は大変でしたね。でも、みじん切りや千切りといった細かい作業はストレス発散にもなりますし、綺麗に料理が完成するとうれしい気持ちにもなるので、ルーティンに体が慣れてしまえば大丈夫でした。なにより、家族に手料理を食べてもらえるってありがたいことですよね。

――コロナ禍になってから料理に挑戦する人が増えたと聞きますが、中にはどうしても料理が苦手な方もいますよね。そういった方に何かアドバイスはありますか?

なにごとも、好き嫌いや向き不向きはあるので、がんばり過ぎないことが続けるコツだと思います。たとえ手抜きと言われようが、買ってきたものを少しアレンジするだけでも料理だと思いますし、魚をただ焼くだけでもいいですよね。あまり堅苦しく考えずに、楽しみながら作ると苦手意識が薄れていくんじゃないかなと思います。

――昨今は共働きの家庭が多く、家事も妻と夫で分担するようになりましたよね。うまく家事を分担するコツがあれば教えていただけますか。

僕は“自分の得意な家事をすればいい”と思っています。すべてを2人できっちりと分担しなきゃいけないと思うと息苦しくなるじゃないですか。なので自分は得意な料理をするし、パートナーの得意な家事が掃除ならそちらを任せるとか、お互いにできる家事を見つけて、うまく調整し合えたらいいですよね。得意じゃない家事を相手に強制的に押し付けて、“家事ハラ”になってしまわないように気をつけましょう(笑)。

――ちょっとしたことでもニュース記事が出てしまうこともありますが、パブリックイメージがいいからこそかもしれないですよね。

いえいえ、もう…(苦笑)。どんな言葉も真摯に受け止めつつ、ただ、需要がなければニュースの記事にもならないでしょうし、それも含めて番組を観ていただけているんだなと思うので、ポジティブに受け止めるようにしています。

――今回初のレシピ本と、新しいことに挑戦している谷原さんですが、今後挑戦してみたいことはございますか?

町中華と立ち食い蕎麦が大好きなので、おすすめのお店を紹介する本をいつか出せたらいいなと思っています。お気に入りの味が食べられなくなったら寂しいじゃないですか。だから好きなお店に少しでも貢献できたらという思いがありますね。

文/奥村百恵
写真/MitsuruYamazaki

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