新型コロナウイルスの影響で公立小中学校が休校している名古屋市が独自に「自主登校」の取り組みを続けている。預け先に困る家庭だけでなく、希望者を原則受け入れることを掲げ、休校中の学習の支援を目指す。全国でも珍しい取り組みだ。ただ、緊急事態宣言の対象が全国に拡大されるなかで「学校に集まるのは不安」と慎重な保護者が大半だ。家庭での予習や復習をどう後押しするかが課題となる。
4月中旬、本来ならば新学期のにぎわいが残る名古屋市立名城小(中区)の図書室。教員が交代で見守るなか、1年生ら3人が静かに本のページをめくっていた。机は2メートルほど間隔を空け、換気のために全開にした窓からは時折肌寒い風が吹き込む。8日に自主登校を始めた同校に登校する児童はほぼ毎日数人程度で、ゼロの日もあった。
自主登校の受け入れは午前8時45分から午後2時まで。休憩時間には校庭を走り回り、室内に出入りする際は必ず手洗いとアルコール消毒をする。吉野徹教頭(45)は「子どもたちの命がかかっている。感染予防には細心の注意を払う」と強調する。
名古屋市立の小中学校は3月2日から臨時休校が続く。市教育委員会は当初、仕事などで親が見守れないケースに限って登校を認めていたが、休校延長を受けて希望者は原則受け入れることを決めた。
市教委担当者は「長期にわたる休校中の学習を支援するのが自主登校の目的だ」と説明する。ただ、実際に自主登校を選んでいるのは子どもの預け先に困っている家庭が多い。
千種区の男性会社員(32)は小学2年の息子を自主登校させている。感染のリスクを考えると自宅に残したいが、夫婦ともに仕事を休めない。「他に預ける場所がなく、学校が開いているのは助かる」と話す。小学校に入学したばかりの娘を育てる女性公務員(34)は近くの学童保育が休業したため、仕方なく自主登校を選んだという。
市教委によると、自主登校した小学生は1日あたり約3500人で、全体の3%ほどだった。保護者の送迎を原則としていることや、「なるべく自宅で過ごしてほしい」と説明する学校も多いことから、参加する児童らはそれほど多くない。
感染を不安に思う保護者も多い。名東区の女性会社員(40)は「勉強は遅れてもいずれ取り戻せる。感染の方が怖い」と考え、小学生の子2人を自主登校させていない。昼間は通信教材で勉強をさせ、仕事終わりに自ら教えているという。
個々の家庭事情に十分に応えることは難しいのが実情だ。中嶋哲彦・愛知工業大教授(教育行政学)は「子どもの居場所を学校に確保することは大事だが、なるべく自宅で過ごしてもらうためには教員による電話指導などで家庭学習を後押しする方策を考えないといけない」と指摘する。
愛知県内の多くの自治体は共働きなどの理由で見守る人がいない家庭に限って登校を認めている。家庭で過ごす子どもの勉強のフォローは大きな課題だ。名古屋市教委は9日、自習用教材をホームページに載せた。20日からは各校が独自に作った補助教材でスタートが遅れている新学期の授業の予習を促している。
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April 22, 2020 at 06:00PM
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自主登校に保護者慎重 名古屋の市立小中、利用3% - 日本経済新聞
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