制裁長期化への備え指示北朝鮮内部文書を入手 - 中日新聞

朝鮮労働党が作成した、党の方針などを解説する「学習参考資料」。資料の日付は２０１９年６月＝一部画像処理

　北朝鮮の支配政党・朝鮮労働党が党の方針や政策を党員や労働者に深く理解させるために作成した内部文書を、本紙は入手した。文書の日付は昨年六月で、ベトナム・ハノイで同年二月に行われた米朝首脳の再会談後にあたる。外部に頼らず自力で解決する「自力更生」の重要性を繰り返し強調、米国への敵対心を緩めぬよう要求しており、再会談の決裂が反映された内容といえそうだ。（編集委員・城内康伸）

　文書は冒頭に「学習参考資料」と記す。党の方針や政策の理解を助ける目的で作成された、副教材のような資料だ。総十三ページの分量で、解説部分に続いて文書後半には、北朝鮮の国樹であるマツや同国原産の豊山（プンサン）犬に関する説明、愛国心を鼓舞する歌曲の歌詞を載せる。「自力更生行進曲」という歌も紹介されている。

　学習参考資料の中で繰り返し強調されているのは、自力更生の重要性だ。「自力更生が自主、自尊を生命とするわれわれの革命的な闘争方式であり、社会主義建設の成否を左右する根本的な問題である」と解説。「自力更生、艱苦（かんく）奮闘の精神力を発揮するには、自分の力に自信を持って、直面する試練と難関を突...

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