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津波で被災の古文書、修復完了 石巻・雄勝の葉山神社 - 株式会社河北新報社

津波で被災の古文書、修復完了 石巻・雄勝の葉山神社

最後に修復した古文書について語り合う佐藤准教授(左)と千葉宮司=2日、石巻市雄勝町大浜の葉山神社

 東日本大震災で被災した石巻市雄勝町の葉山神社が所有する古文書計約500点の修復が終わり、作業を担うNPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク(仙台市)が2日、最後の8点を神社に返却した。国指定の重要無形民俗文化財「雄勝法印神楽」や地域の成り立ちに関する史料が全てよみがえった形。神社関係者は改めて地元の歴史継承を誓った。

 葉山神社は津波で社殿と社務所が全壊。社務所の古文書や神楽の道具が流出した。2011年3月下旬、神社から約1キロ離れた船着き場に社務所の屋根が漂着しているのを住民が発見。水圧で押し上げられた畳と屋根の間から神棚や天袋などに保管していた古文書が見つかった。

 神社は11年6月、石巻市教委を通じてネットワークに修復を依頼した。ネットワークは宮内庁の指導を受けて古文書修復に取り組む千葉県白井市の市郷土資料館のボランティアらと連携。ぬれてくっついた和紙を一枚ずつ剥がし、はけで細かい泥を落とす地道な作業を重ねた。

 宮司の千葉秀司さん(42)は「生活もままならない中、古文書を救出するために専門の人たちが来てくれて本当に助かった」と振り返る。

 修復された古文書は神社の祭典や地名の由来を記したものが多く、古いのは1660年代にさかのぼる。約250年前に神楽の作法や演目などをまとめた「御神楽之大事(おんかぐらのだいじ)」もある。

 ネットワークの事務局長で東北大災害科学国際研究所の佐藤大介准教授(史料保存学)は「現在の神事で使われている重要な文書もあった。比較的早く救い出せたので良い状態で返却できた」と言う。

 ネットワークにはこれまでに津波で被災した写真や文書など約10万点が寄せられ、このうち約2割を修復して所有者に戻している。

 神社は石巻市雄勝半島の南側中腹にあり、2015年9月に再建された。千葉さんは「一時は残せないと思ったものが戻ってきて感謝の思いでいっぱい。責任を持って地域の歴史をつないでいきたい」と感慨深げに話した。

2020年12月08日火曜日


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