アルビレックス新潟の星がピッチ上で光り輝いた。2-0で勝った5日のルヴァン杯1次リーグ、柏レイソル戦。MF星雄次(30)がフル出場し、今季の公式戦で初となる複数得点での無失点勝利に大きく貢献した。MF小見洋太(20)と松田詠太郎(21)がそれぞれ1得点1アシストをマークしたが、2ゴールともに星のグラウンダーのパスが起点。チームの前半のシュートは4本で、その全てに星が絡んでいた。

170センチのボランチを中心に、地に足をつけて戦った。前半6分、左サイドにポジションを移し、絶妙なスルーパス。抜けだした小見の低いクロスを最後は松田が押し込んだ。同16分の追加点も右サイドを攻め上がった星の前方へのパスが起点。今度は松田のアシストから小見がねじ込んだ。

先発したアタッカー4人はいずれも小柄で平均身長は168・8センチ。ワントップのシマブク・カズヨシ(23)が166センチ、2列目は小見が169センチ、吉田陣平(19)と松田が170センチ。対する柏の4バックは平均183・3センチと長身DFがそろい、その差は14・5センチもあった。だが、若く俊敏な選手を前線に並べた新潟は30歳の星を中心に小気味よくパスをつなぎ、地上戦で圧倒。最終的なボール保持率は60%を超えた。

欲を言えばリーグ戦でわずか1得点にとどまる後半に3点目を奪いたかったが、チームとして勢いに乗れそうな内容での勝ち点3。松橋監督は「チャレンジャー精神を忘れず、今後も我々から向かっていく」と言った。次戦は9日のリーグ戦で首位のヴィッセル神戸と敵地で対戦。浮足立つことなく、自分たちの土俵で戦えば勝機はあるはずだ。【石川秀和】