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「食で元気に」 被災の料理人、避難所に手作り弁提供 石川・七尾 - au Webポータル

石川県七尾市の避難所に届ける昼食を作る料理人たち。右から2人目が川嶋亨さん=同市御祓町の複合施設「パトリア」で2024年1月16日午前10時20分、添島香苗撮影

石川県七尾市の避難所に届ける昼食を作る料理人たち。右から2人目が川嶋亨さん=同市御祓町の複合施設「パトリア」で2024年1月16日午前10時20分、添島香苗撮影

 能登半島地震で被災した石川県七尾市で、地元の料理人や有志のボランティアで作った弁当を避難所に届けている。活動を呼び掛けたのは、市内の日本料理店「一本杉川嶋」の店主、川嶋亨(とおる)さん(39)。店舗が被災し、営業再開のめどが立たない中、「食で避難者を元気付けたい」と腕を振るっている。

 「復興したら、また皆で集まって、イベントを開きたいね」「絶対にやりましょう!」と和気あいあいと話しながら、野菜を切ったり、鍋の中身をかき混ぜたりする料理人たち。16日午前、七尾駅前の複合施設「パトリア」の1階で料理をしていたのは、市内外から集まった和食やフレンチ、すしなど25店ほどの料理人たちだ。この日のメニューは「牛ホイコーロー丼」。600食を作り、市内の8カ所の避難所に届けた。

 川嶋さんの店は、今回の地震で外壁が大きくはがれ、扉に立ち入るのが危ないことを示す赤い紙が張られた。季節感を演出するよう、こだわってそろえた器も300枚ほど割れた。

 それでも、「料理人は料理をするだけ。体が勝手に動いていた」。震災直後から地元の料理人たちへの呼び掛けや調理場所の確保を進め、4日から避難所に昼食を届け始めた。

 取引先の農家では、畑の被害が小さくても、市場が休止していたり学校の給食で使われなかったりして、行き場を失った野菜がある。それらを提供してもらったり、料理人に届いた寄付金で購入。調理道具も、七尾市外から来た料理人に借りたり、寄付金で買ったりしてそろえた。

 7日には「季節を感じてもらえるように」と春の七草を使ったチャーハンを。11日は、避難所からの「魚が食べたい」という声を受け、サケとかぶらのクリームソース煮を届けた。避難所からは「保存食ばかりでは飽きてしまうのでありがたい」と好評だ。

 ただ、料理人たちも被災者だ。調理を終えれば、それぞれの家の片付けや事務作業に追われる。「皆で調理をしながら、近況報告をしたり励まし合ったりして、明日への活力が生まれている」と川嶋さん。避難所への配達は20日で終えるが、その後も市内でイベントを開き、食事を振る舞うことを計画中だ。【添島香苗】

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