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菅沼家に伝わる古文書、県文書館に寄託 - 中日新聞

菅沼家から寄託された山本勘助入道道鬼晴幸像=県庁で

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 福井藩士・菅沼家に伝わる古文書など百二十点が、県文書館に寄託された。いずれも未公開の史料で、同家の先祖とされる戦国武将・山本勘助の珍しい絵像も含む。同館は「貴重な史料」として今後の研究の進展に期待する。

 菅沼家は、初代の山本市左衛門が下総(しもうさ)(北関東の一部)で結城秀康に召し抱えられ、そのまま福井藩士になった。途中で菅沼に改姓し、廃藩置県まで十代にわたり仕えた。先祖は武田信玄の軍師とされる山本勘助と伝えられる。

 寄託された史料は、安土桃山時代から昭和前期までの文書や絵図。いずれもこれまで未調査、未公開で、特色ある史料も多い。「山本勘助入道道鬼晴幸像」(縦六二・五センチ、横三一センチ)は江戸時代の作と推定され、作者は不詳。勘助の絵像は江戸時代の物が全国で数点残るが、本図のように単体で床几(しょうぎ)に腰掛け、扇を持った図は珍しいという。

 史料群で最も古いのは、一五九八(慶長三)年に菅沼家初代が三百石をあてがわれた際に出された文書「結城秀康寄子知行宛行状」。知行地(支配地)は北関東一帯に散在しており、この時期の関東戦国史の解明につながる史料という。

 「菅沼御家絵図」(縦六〇センチ、横七三・五センチ)は、福井城下にあった菅沼家の邸宅図。福井藩士の邸宅図で現存するのは十枚もなく、貴重という。一八三五(天保六)年の福井城本丸の平面図もあった。同時期の本丸図はこれまで見つかっていなかった。

◆越前松平家もネットで公開

 県文書館は、福井藩主・越前松平家の資料群の一括公開をインターネットで始めた。これまで「松平文庫」の全目録と画像(約十一万点)の一部のみ公開していたが、「越葵(えっき)文庫」「越国(えっこく)文庫」の一部画像(約五万六千点)が加わる。同館によると、大名家の関連資料を集約して公開するのは全国で初めてという。

越前松平家の資料群の一括公開について説明する県職員=県庁で

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 「越葵文庫」(福井市郷土歴史博物館寄託)は歴代当主の遺品や美術工芸品、藩主の書状など約三千点からなる。今回公開するのは、歴代藩主の経歴を記した「家譜」二百七十八冊。福井藩を知る上での基本史料となる。

 「越国文庫」(同市立図書館寄託)は松平家と福井藩、藩校の蔵書約一万五千点からなる。今回公開するのは藩校で使用された古典や英書、書籍など七百一冊。

 県文書館によると、今回の一括公開によって研究者による調査が進めやすくなる。菅沼家、越前松平家の史料はいずれも同館のホームページで検索できる。「デジタルアーカイブ福井」で検索。(問)同館=0776(33)8890=へ。

 (藤共生)

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April 27, 2020 at 03:08AM
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