
環境省は23日までに、海の生物や生態系の保全を強化するため、小笠原諸島(東京都)周辺の海底域を海洋保護区に指定する案を省内の審議会に諮問し、了承された。
年内に正式決定する見込み。日本の海洋保護区は管轄海域の13.3%となり「各国が2020年までに海域の10%を保護区にする」との国際目標を達成することになる。
指定されたのは、茨城県沖の日本海溝南部から小笠原諸島母島の東側の伊豆・小笠原海溝に及ぶ海域や、南硫黄島の南側の海域など計約22万6800平方キロ。保護区に当たる「沖合海底自然環境保全地域」となる。
海溝では深海に適応したエビや魚類が生息し、同省は「過酷な環境条件下で独自の進化を遂げた種が多くみられる」とする。海底火山の熱水噴出域にも独自の生態系が確認されている。
このうち特に重要な地域は開発に許可が必要な「特別地区」に指定し、それ以外の場所の開発は届け出制となる。
日本の海洋保護区はこれまで管轄海域の8.3%。ただ既存の保護区は水産資源保護を主目的とする海域も含んでおり、生態系を守れるかどうか疑問視する声もある。
国際目標は、名古屋市で10年に開かれた生物多様性条約締約国会議で決まった。
〔共同〕
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October 23, 2020 at 10:01AM
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小笠原周辺を海洋保護区へ 国際目標を達成 - 日本経済新聞
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