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三陸の豪商「奇跡の古文書」残った 津波で流出、回収し修復 岩手・大槌 - MSN エンターテイメント

修復された古文書についての解説を聞く前川寛さん(右)=岩手県大槌町の町中央公民館で © 毎日新聞 提供 修復された古文書についての解説を聞く前川寛さん(右)=岩手県大槌町の町中央公民館で

 岩手県大槌町教育委員会は、江戸時代の豪商、前川(通称・吉里吉里)善兵衛の本家(同町吉里吉里2)に保管されていた、歴代当主の交流や漁業経営についてつづった古文書を、町の文化財に指定した。子孫の夫婦が保管していたが、東日本大震災の津波で亡くなり、一度は古文書も流された。その後、町民が発見し、修復されていた。【中尾卓英】

 戦国末期、小田原から三陸に逃れて沿岸の漁業権を掌握した豪商の子孫が、代々前川善兵衛と名乗るようになった。四代善兵衛富昌(1691~1763年)は、日光東照宮修復のために7500両を盛岡藩に納めたほか、度重なる飢饉(ききん)で3万2000人以上におかゆを振る舞ったとされる。郷土芸能・虎舞も善兵衛がもたらしたと伝えられている。

 今回、文化財に指定された古文書は、江戸時代中期から昭和初期の文書など965点。木箱に入れて長年、本家の倉庫に保管されてきた。震災の津波で倉庫もろとも流されたが、地元消防団員が遺体捜索などの際に回収。県立博物館などによる「文化財レスキュー」で脱塩・洗浄され、9年がかりで解析された。その結果、大槌町の成り立ちなどを伝える貴重な資料と分かった。盛岡藩主らへの上申書や地元の神社の歴史、家系図なども含まれていた。

 県文化財保護審議会委員の兼平賢治・東海大准教授(43)は「大槌は三陸の政治経済の中心だったことが分かる第一級の資料。岩手の子どもたちに末永く伝え続けたい」と意義を話した。

 震災まで古文書を保管していた子孫の前川友良(ともちか)さん(当時88歳)、アイさん(同84歳)夫妻は津波の犠牲になった。消防団が木箱を発見した後、船越湾などで2人の遺体も見つかったという。長女の富美子さん(68)は「亡きがらも古文書も、きっとご先祖さまが守ってくれた。宝物を後世に語り継いでいきたい」と語った。28日に文化財への指定書の交付を受けた孫の寛さん(44)は「古文書は先祖から一貫して家族や地域を大切にしてきたことを教えてくれた。町民に役立てていただければ祖父母も本望だと思う」と話した。

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November 29, 2020 at 07:30AM
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