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料理教室もオンライン…海外と連携、大勢で体験共有 - 読売新聞オンライン

オンラインの料理教室やSNSを利用して料理を学ぶ人が増えている。コロナ禍で外出自粛が続いたことが背景にあるが、海外とつながったり、大勢の仲間と体験を共有したりといったネットならではの特徴や気軽さもあり、今後、定着しそうだ。

🍴対面の手法も活用

外国人向けに和食の作り方を教える料理教室「わしょクック」(相模原市)を運営してきた富永紀子さん(53)は、コロナ禍を機に、オンラインの料理教室「たびクック」を始めた。

「世界を料理で旅をする」をモットーに、ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を使い、海外に暮らす日本人料理家らがその国や地域の料理を教える。海外と日本をリアルタイムで結べるオンラインの利点を生かした。

「海外に旅行しても現地の家庭で料理を習う機会はほとんどない。オンラインでその夢がかなってうれしい」。千葉県習志野市の主婦、山本和恵さん(62)は声を弾ませる。これまでに20回ほど、「たびクック」に参加してきた。ドイツや中東の料理を学び、「レパートリーが増えました」と喜ぶ。

オンライン料理教室のイメージ画像
画像はイメージです

東京都の編集者、藤井文子さん(66)は「我流で料理をしてきたので、対面の教室では手元を見られることにためらいがあったが、オンラインだと気にせずに参加できる」とうれしそう。「食文化の歴史なども知ることができ、貴重な機会になっている」と魅力を話す。

一緒に料理をする楽しさや五感を共有するといった、対面の教室の良さを取り入れる工夫もこらす。

講師が参加者の名前を呼んで画面越しに話しかけたり、質問を受けたり、完成品をみんなで見せ合って写真を撮ったりして一体感を高める。また、調理過程で出る焼く音をじっくり聞かせ、においもできる限り言葉で表現する。

富永さんは「オンラインと対面のいいところを取り込み、講師も参加者も楽しめる有意義なレッスン方法を今後も考えていきたい」と意気込む。

🍴ダイエットメニュー

特技を教えたい人と学びたい人をつなぐサービス「ストアカ」でも、オンライン料理教室の人気が高い。運営する「ストリートアカデミー」が昨年3月から1年間の利用者データを分析したところ、「オンライン料理教室」の累計受講者が2万人を超え、カテゴリー別で最も多かった。

料理だけで約2400講座あり、1時間で5品を完成させる「時短」料理から、ビーガンやダイエットメニューなど、細かい目的やニーズに合わせた講座が並ぶ。

同社の広報担当、味岡美希さん(30)は「自宅のキッチンから教えられる気軽さがあり、内容は多様。気軽に受講できるので、利用者が増えている」と分析。「コロナ禍の特徴として、料理を学ぶだけでなく、オンライン上で人とつながりながら料理を楽しみたい人が増えたのではないか」と推測する。

キング醸造の「日の出自炊部」で、インスタグラムに投稿された料理(キング醸造提供)
キング醸造の「日の出自炊部」で、インスタグラムに投稿された料理(キング醸造提供)

🍴インスタグラムで

「日の出みりん」などで有名な調味料メーカー、キング醸造(兵庫)では、インスタグラムを利用した企画が人気だ。同社がみりんや料理酒とオリジナルレシピを参加者の自宅に届け、参加者は、自分で作った料理の写真を「#日の出自炊部」とハッシュタグをつけて投稿するという。

同社の担当者によると、昨年参加した「1期生」は約300人。実際に会えなくても、SNS上で「同期」とつながり、連帯感を持つことができるのが特徴という。「投稿を見ていると、他のメニューにもチャレンジしたい気持ちが高まり、前向きに取り組むことができました」などの感想が寄せられたという。

食文化の歴史に詳しい梅花女子大教授の 東四柳祥子ひがしよつやなぎしょうこ さんは「料理を学ぶ方法は、明治期に始まる対面の教室から、昭和期のラジオやテレビなどメディアの進化に伴い発展してきた。オンライン教室は国境を越えて学びの選択肢を増やした。多様な人とのやりとりで、料理の知識や技術を深化させることも期待でき、今後、定着するだろう」と話す。(読売新聞生活部 林理恵)

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