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横浜「SMOKE DOOR」の熾火料理に、名店の予感──連載「Must-Go New Restaurants」 - GQ JAPAN

「熾火を作るには、種火をある一定の状態でキープしておかなければなりません。くべ忘れたりすると大きな火が作れない。だから、常に火から目が離せません。また、さまざまな温度に対応する炭の塊を用意するのも大切です。たとえば高温で焼く肉には、できたてで大きい塊の熾火を使い、反対に、パンは小さな熾火を作って低温で焼く。火力のコントロールがとても難しいのです」と語る。

調理には桜を、スモークにはオークを、と使い分けながら1日に約6kgの薪をくべ、薪場では常に炎が上がる。ビーツは穴を開けた手製のフライパンの中でスモークの香りをまといながら、独特の食感に仕上げていく。

そこまでこだわる、熾火の魅力とはなんだろう。

「料理は水分がもっとも重要です。ガスを使ってフライパンで熱を加えると食材の水分がどんどん抜けてしまいますが、薪火や熾火は水分を含ませながら火を入れられる。静かに燃える熾火のコントロールができるようになると、直火に比べ、より繊細な火入れができ、食材の持つポテンシャルを最大限に引きだすことができます」

加圧してジュースを搾ったビーツは薪場の上部に設置した網に置き、3日かけて火を入れながら熟成させる。4日目にスモークをかけたジュースをそのビーツに戻し、薪火で焼き上げる。焼き上がったビーツは鹿肉を思わせる深紅色で、食感も味わいも概念を覆す。

薪窯の活用はほかにもある。熾火でオイルに香りをつけて調味料にしたり、薪で焼いた海藻や白だし、醤油などを合わせた「うまみオイル」で下味をつけた食材を、窯の上に数日間吊るし、ごく微量の熱だけで燻製のような調理もできる。

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