食のトレンドが目まぐるしく変わるパリ。
しかし昨年あたりからぐっと増えたメニューが、二つほどある。
一つはタパスで、日本でいうところの「小皿料理」だ。
タパスはもともと、スペインのバルで提供される一口おつまみから来ている。
パリには以前からスペイン・バルの店が沢山あったのだが、最近ではスペイン料理に限らない、ありとあらゆるメニューが「小皿」で提供されるようになった。
パリでは今、ありそうでなかった小皿料理のビストロが増えている。
例えばパリ中心部にある新店では、通常のオントレ(前菜)メニューが値段もボリュームも抑えられて新登場。
こちらではイワシのマリネやポークソテーといった料理が、ほどよいサイズで届けられた。
このようにライトなビストロはパリに増えていて、中でも地中海料理をメインに扱った所が多い。
昔ながらのフレンチビストロでは、前菜・メイン・デザートと、料理を一人ずつ順番に注文するのが定番だ。
ただ量が多くどっしりとした味なので、「全部食べると胃もたれを起こしてしまう」という人はフランス人の中にも一定数いる。
そのため「いろんなものを少しずつ、腹八分目で食べたい」というパリジェンヌを中心に、世界各国の小皿料理がこちらで人気を博しているのだ。
また彼女たちにとっては仲間と気軽にシェアできるのも、大きなポイントなのだという。
※牛肉のたたき(TATAKI)はすっかりパリの定番になった。
※タコのグリルも、最近のパリでよく見かける小皿料理の一つ。
もう一つ、パリで勢いを増しているのが「モクテル」(mocktail)だ。
モクテルとは似せた、真似たという意味の「mock(モック)」と「cocktail(カクテル)」を組み合わせた造語で、ノンアルコールカクテルの新しい呼び方となる。
もとはロンドンで流行し、パリでは昨年初めから少しずつ流行り出した。
そしてモクテルはただのジュースとは違い、フルーティーでお洒落が基本。
というのも、パリの若者の間ではワイン離れが加速しているのと、アルコール度数を抑えた(或いはゼロの)飲み物がトレンドになっているため。
フレーバーの組み合わせも楽しく、ソーシャルメディアで映えるとして、アルコールフリーのモクテルが大人気なのである。
フランスで人気のカクテルと言えば、モヒートとスプリッツ(イタリア生まれのカクテル)だった。
もう少し気温が温かくなると、この二つをカフェのテラス席でよく見かけるようになる。
ということでモクテルの中でも特に人気なのは、モヒートからアルコールを省いたバージン・モヒートなのだという。
ただパリではさらに進化し、バージン・モヒートならぬ「ノヒート(NOJITO)」という名前で登場するようになっている。(しかし作り方はバージン・モヒートとほぼ同じ)
パリでモクテルが流行り出したのは、もともとのカクテル人気に、パンデミックで起きた人々の健康志向が背景にあった。
また1月に設定されている禁酒月間「ドライ・ジャンヴィエ」がフランスで広まっていることも大きい。※年末のお祭り騒ぎの後に強化される、毎年1月の啓蒙期間。
このように飲食に対してとても敏感なのがパリジャン・パリジェンヌだ。
現在は小皿の一口料理とモクテルが、彼らのハートを掴んでいる。(ち)
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