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SUNDAY LIBRARY:本郷 和人・評『椿井文書 日本最大級の偽文書』馬部隆弘・著 - 毎日新聞

◆『椿井文書(つばいもんじょ) 日本最大級の偽文書』馬部隆弘・著(中公新書/税別900円)

 確実な歴史資料=史料に依拠して、説得力ある解釈をし、論理的に仮説を構築する。かかる手順が歴史研究の基本であることは、研究者の共通認識である。史料の代表が古文書である。

 美術品に贋作(がんさく)があるように、古文書にもニセモノ=偽文書がある。一目でニセモノと分かることもあるが、巧妙に作られていて、判別の難しいものがある。また、ボス的な先生が本物として扱っている、所蔵者が有力で機嫌を損ねたくない等の事情で、これは偽文書だ!と大声を出せぬものがあったりする。

 江戸時代中後期に椿井政隆という怪人がいた。興福寺に連なる国学者で、その学識を駆使して大量の古文書を創作した。椿井文書とは、政隆が偽作した文書の総称である。中世に作成された文書を近世に写した、という体裁をとるため、古文書など知らぬ近世人はコロリと騙(だま)された。椿井文書は数百点に上り、近畿一円に分布する。そして、ここが肝なのだが、それらは現代においても活用され、文化財指定を受けたものまである。

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June 02, 2020 at 07:02PM
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