筑後川の初夏の味覚、エツ料理を楽しめる「えつ銀色祭り」が7月20日まで佐賀市諸富町で行われている。「佐賀市もろどみin食の会」加盟店のうち飲食店9店がコース料理などを提供する。5月11日には祭りのレセプションがあり、一般公募客20人を含む約50人が、すしや唐揚げ、南蛮漬けなど多彩なエツ料理に舌鼓を打った。
エツは有明海の湾奥部にしか生息しない魚。中国と朝鮮半島に亜種がいる。毎年5~8月、産卵のため筑後川を遡上(そじょう)する。カタクチイワシ科で刀身のように平たく、「弘法大師が投げ入れたアシの葉がエツになった」という伝説もある。
筑後川での漁期は5月1日から7月20日までで、河口両岸の佐賀市諸富町と福岡県大川市の特産品になっている。「in食の会」の飲食店もこの期間に合わせて趣向をこらしたエツ料理を提供、同じく加盟店の鮮魚店では刺し身など、菓子店ではえつサブレを売っている。
レセプションでは料理人たちが、小骨が多いエツに細かく包丁を入れる「骨切り」を実演。「身の表裏で計約300回」とも「2ミリの間に3回」とも言われるリズミカルな包丁さばきを披露した。山口祥義知事、坂井英隆・佐賀市長、森寿貴・大川市副市長も骨切りに挑み、会場をわかせた。
参加者たちはエツ料理を地酒や地元のクラフトビールなどとともに味わった。佐賀市内の60代女性は「南蛮漬けは不動のおいしさ。天ぷらも身がふわふわでおいしかった」と喜んだ。
エツは、すしでは押しずしや細かく切って載せる軍艦巻きになることが多い。「すし和」の御厨(みくりや)和秀さん(59)は、格子状に細かく包丁を入れたネタを載せた握りずしも作って提供した。御厨さんは、「海で取れるエツよりも、川に遡上してきたエツのほうが身がしっかりしている。ぜひ味わって」と語った。
坂井市長は、「ここにしかない食文化をPRして、このエリアを盛り上げていきたい」。森副市長は「エツは諸富も大川もなく、筑後川の中で暮らしていると思う。ぜひ一緒に盛り上げていきたい」と話した。
会では気軽にエツ料理を楽しんでもらおうと、5月28日午前10時から午後3時まで、筑後川昇開橋そばの「橋の駅ドロンパ」(佐賀市諸富町為重)で「えつフェス」を開催する。問い合わせは佐賀市南商工会(0952・47・2590)へ。(寿柳聡)
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