主審がイエローカードを掲げると、勝率は一気に下がる。J1新潟は5日、名古屋に0-1で競り負けた。前半14分に一瞬の隙を突かれて失点。その後はパスをつないで攻め込むものの、肝心のゴール前での決定機は限られた。

相手の激しい守備にボールロストも目立ち、そこから即時奪回を試みても上位チームは球際に強く、逆に新潟のファウルが増えた。ボール保持率は65%に達しながら、オフサイドを除く反則は新潟が11回で相手の7回を上回った。

結果的に警告も3枚。今季は無警告試合で3勝3分けの6戦無敗と好成績を残している一方で、1枚でもイエローカードを受けた試合は3勝3分け10敗と大きく負け越し。勝ち点3獲得に向けては「黄色信号」が点滅することになる。

もちろん、カードを恐れてアグレッシブな姿勢を忘れてはならないが、警告は累積4枚で出場停止。今季は無警告試合で無敗のデータが示すように、小気味よくパスをつないで攻め続けることができれば守備機会も減る。チームとして攻撃が機能していないときは今回の名古屋戦のように文字通り、警告を受ける可能性が高まるということか。

けがで離脱していたDF堀米とMF高木がリーグ戦で同時に復帰し、明るい兆しが見えた直後にFW太田が負傷交代。勝負の終盤戦へ。その時々でベスト布陣を組むためにも、できるだけカードの累積は避けたい。【石川秀和】

5日の名古屋戦後半、新潟鈴木(左端)を倒した名古屋米本(右)を押した新潟高(右から4人目)はイエローカードを受ける(撮影・菅敏)
5日の名古屋戦後半、新潟鈴木(左端)を倒した名古屋米本(右)を押した新潟高(右から4人目)はイエローカードを受ける(撮影・菅敏)