パリという街はご存じのように、世界中の食文化が交差するところで、食の都ということができる。
もちろん、フレンチはここが発祥の地だけど、アフリカや東欧、アラブ圏、南米、ロシア、中東、そしてアジア圏の料理たちがこの地に渡って来て、根差し、フランス風にアレンジされて開花した。
だから、辻家ではフレンチや和食の割合は大きいけれど、世界中の料理がテーブルの上に登ってきたと自慢することが出来る。
各国の料理をぼくは息子にたくさん食べて貰いたいからこそ、やや和食風にすることでより洗練された日本人には馴染み安い一品へとアレンジ出来てきた、つもり。
たとえば、ぼくの行きつけの中華レストランで出る鯛を蒸して食べる料理があって、ぼくはそれをいろいろと工夫して、ぼくなりの和風中華に作り替えてしまった。
これが息子に大好評で「ポワソン・ア・ラ・ヴァパー」が食べたい、と言い出すまでになった。ヴァパーとは蒸し料理という意味のフランス語である。
これが超絶、美味しいのであーる。
それほど、魚が好きじゃなかった息子だったけど、中学に上がったころから、この料理の影響で、魚ばかり食べるようになった。
蒸して食べることで味わいが柔らかくなり、胃もたれもせず、食べやすくなる。
辻家では、いろいろな国の料理法のいいところを上手に組み合わせてちょっとだけアレンジをきかせた美味しい一品を作ってきた。
辻家の中華風蒸し鯛は、鯛と書いたけど、白身魚であればだいたいなんでも美味しくなる。
ということで今回は贅沢に、マルシェでゲットした新鮮な(刺身でも食べられるような)鯛を使う。
まず、三枚におろした鯛の切り身にちょっと塩をふっておこう。
蒸し器に皮を下にして鯛を並べる。千切りにした生姜と5ミリくらいの厚さに切った長ネギをその切り身の上にかける。結構な量をかけてほしい。この香味で魚を香らせるのである。香りがとっても大事な料理になる。
鍋でお湯を沸かし、鯛の入った蒸し器を載せて、蒸す。
魚の個体差にもよるが、10分程度、白くなればもう十分。
蒸し上がった魚をお皿に盛り、薄口の醤油をかけ、最後にフライパンで熱したごま油を上からジュっとかけたら完成だ。
摺り胡麻や胡椒(山椒など)を振りかけて、ともかく、白ご飯と一緒に、召し上がってほしい。
中華だが、ちょっとフランス風、ちょっと和風に洗練された優しい味付けで、かつてフランスが宗主国だったベトナムなんかの風を感じたりもする。
そういうフランス語があるのか分からないけど、フランコ・シノワーズな一皿と言えるだろう。
いい香りだ。さて、頂きましょうか!
材料:鯛の三枚おろし一尾分、生姜一かけ、長ネギ10cmくらい、塩、胡椒、醤油大さじ2、ごま油大さじ2程度。
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