こんにちは、料理・食文化研究家の庭乃桃です。本日は、日頃から野菜不足が気になっているという方必見! 簡単でお手軽、包丁要らずの「冷凍カット野菜」を使ったレシピをご紹介します。
毎日の食事にもっと野菜を取り入れたいけれど、下ごしらえが面倒だったり、保存がうまくできなかったりすることはありませんか?
そんなときには、市販の冷凍カット野菜がおすすめ! 最近は冷凍技術も向上し、旬の時期に収穫された野菜がとても手軽に使えるようになってきているんです。
特に、皮をむいたり下茹でしたり、包丁で切ったりする必要のない冷凍カット野菜は、冷凍庫に常備しておくだけで、いつでも好きなときに野菜の料理を作ることができるすぐれもの。今回はそんな冷凍カット野菜を使った、簡単でおいしい、アレンジもできるレシピを3つご紹介していきますね!
食材はたったの2つ!「ジューシー揚げなすの濃厚トマト煮」
「冷凍揚げなす」とトマト缶があれば作れて、おかずにもおつまみにもなる、コクうまなトマト煮。トマトをうまく加熱することで、満足感とパンチのある味に仕上がります。
材料(2人分)
- 冷凍揚げなす 1袋(250g)
- トマト缶 1缶(400g)
- 塩 小さじ1/3
- コンソメスープの素(顆粒) 小さじ1/4
- 砂糖 ひとつまみ
- チューブにんにく 4cm
- ドライハーブ(バジルなど) 少々
作り方
1. トマト缶の中身をフライパンにあけます。ホールトマトの場合はヘラなどでつぶし、なるべく早く火が通るようトマトをフライパンいっぱいに広げてから火をつけましょう。
塩をふり、そのまま中弱火で、トマトがふつふつするくらいの火加減を保ちつつ、時々ヘラなどで全体を混ぜながら3分ほど加熱します。
2. トマトが少し煮詰まったら、コンソメスープの素と砂糖を混ぜ入れます。そこに冷凍揚げなすをすべて加え、時々全体を混ぜながら3~4分、なすが解凍されるまで加熱します。
▲煮詰め具合はこのくらい
3. 煮詰まったトマトがなすにからまり水分が少なくなったら火を止め、風味づけのチューブにんにくとドライハーブを混ぜ入れて、できあがりです。チューブにんにくとドライハーブを最後に投入することで、風味が飛ばずにおいしく仕上がりますよ。(辛いのがお好きな方は、さらに赤唐辛子などを加えても!)
では、さっそく食べてみましょう!
冷凍揚げなすの油が全体に行き渡り、見た目からしてツヤツヤでおいしそう! 味も具材がなすとトマトだけとは思えないような、深いコクと満足感があります。
加熱したトマトの甘みとうま味がなすにしっかりとからみ、水っぽさもなく、とてもジューシーで濃厚な味わいです。にんにくやハーブの風味もアクセントになっていて食欲をそそり、できたて熱々でも冷やして食べても、どちらでもおいしいですよ。
▲パスタにからめて(ジューシー揚げなすの濃厚トマト煮の半量分=1人分)
茹でたパスタにからめてみました。具材は野菜だけなのに、太めのパスタにも負けないくらいのパンチがあってとてもおいしいです。手軽に作れるので、これならランチなどにもピッタリ。
バゲットなどに適量をのせて、簡単おしゃれなおつまみにしてもいいですね。
電子レンジで5分!「彩り野菜のふんわりキーマカレー」
続いては、緑黄色野菜をたっぷりいただける簡単カレーです。具材と調味料にひと工夫加えることで、手近な冷凍カット野菜でも驚くほど食べごたえのある味に仕上がります。
材料(2人分)
- ひき肉(合いびき) 100g
※お好みで豚ひき肉、鶏ひき肉などでも可 - 豆腐(木綿) 50g
- 冷凍ほうれん草 30g
- 冷凍ミックスベジタブル 30g
【味つけ用調味料】
- 味噌 小さじ1/3強(2.5g)
- 和風だしの素 少々
- カレールウ 15g
- 水 50ml
- チューブにんにく 2cm
- チューブしょうが 2cm
作り方
1. やや大きめの耐熱ボウルなどにひき肉と豆腐をほぐしながら入れ、味噌、和風だしの素、カレールウ、水を混ぜ入れます。(カレールウは、手でほぐすか、硬ければナイフなどで削っておくとなじみやすいです。)
2. 1の上に冷凍カット野菜(今回は、冷凍ほうれん草と冷凍ミックスベジタブル)をのせ、ラップをかけて電子レンジ(600W)で約2分加熱します。(以後、加熱時間はすべて600Wを想定。)
3. 加熱が終わったら、一度取り出します。ひき肉の部分はまだほとんど生のままですが、ご心配なく。ここで具材をほぐしながらカレールウの塊が溶けるように全体を混ぜ合わせることで、ムラなく味がまわります。
4. 再びラップをして、電子レンジで約2分加熱したら、取り出してひと混ぜします。最後にラップなしで約1分、汁気を飛ばすように加熱して、取り出します。仕上げに、チューブにんにくとしょうがを混ぜ入れたらできあがり。
ご飯(分量外)にかけ、今回は見た目を鮮やかにするために茹で卵(分量外)もトッピングしてみました! さて、お味は……?
お手軽な冷凍ミックスベジタブルを使っているので単調気味な味になるかと思いきや、しっかりと食欲をそそる本格カレーなみのおいしさに!
ひき肉の食べごたえはもちろん、ふんわりうま味のある豆腐と、料理にコクをプラスする味噌がいい仕事をしていて、パサつき感や物足りなさはまったく感じられません。
噛みしめるたびに味わい深く、電子レンジで作ったとは思えないほどのしっとり感と口あたりの良さ。あとから入れたにんにくとしょうがも効いていて、ご飯がとてもすすみます。
温めても冷やしても!「ほろほろブロッコリーのクリーミースープ」
最後に、野菜の甘み・うま味がギュッと詰まった、こっくりまろやかな牛乳のスープをご紹介します。材料の組み合わせや調理法をひと工夫して、冷凍カット野菜ならではのクセも気にならない、ごちそう感のある味に仕上げます。
材料(2人分)
- 冷凍ブロッコリー 100g
- じゃがいも 小1個(80g)
- 水 100ml
- コンソメスープの素(顆粒) 小さじ1/3~1/2
- 牛乳 200ml
【トッピング】
- 粉チーズ 適量
- ブラックペッパー 適量
作り方
1. 冷凍ブロッコリーを耐熱ボウルなどに入れ、ふんわりラップをかけて、電子レンジで3分30秒ほど加熱します。
市販の冷凍ブロッコリーはかなりしっかり凍っていてとても硬いので、一度電子レンジにかけておくことでほろほろに煮えやすくなります。
2. 1のブロッコリーを汁ごと小鍋に移し、水を加えて中火にかけます。煮立ったら弱火にして蓋をし、5~10分、ブロッコリーの茎の部分がやわらかくなるまで蒸し煮にします。(加熱時間はブロッコリーの小房の大きさによります。途中で水がなくなりそうになったら、適宜足してください。)
3. その間に、じゃがいもを加熱します。皮ごと洗ってラップで包んだら、やわらかくなるまで電子レンジで3分ほど加熱します。あら熱が取れたら皮をむいて、芽を取っておきましょう。
4. 小鍋を火からおろしてじゃがいもを加え、スプーンなどでほぐしながら、好みの大きさになるまで野菜を細かくつぶします。あとは再び弱火にかけて牛乳を注ぎ、温まったらコンソメスープの素で味を調えてできあがり。
仕上げに、粉チーズとブラックペッパーをふりかけます。
では、さっそく試食してみます!
冷凍カット野菜の中でもややクセのある冷凍ブロッコリーですが、牛乳で独特の青臭さも消えて、とても食べやすいです! 少量の水でしっかり蒸し煮にしたので水っぽさや筋っぽさも感じられず、甘みやうま味がギュギュッと詰まっています。
ほろほろに煮えたブロッコリーとクリーミーなじゃがいも、粉チーズ、ブラックペッパーの組み合わせが、これまた最強。しっかりした野菜のうま味があるので、暑いときには冷やしていただくのもおすすめですよ。
冷凍カット野菜で、手軽に野菜を取り入れよう!
今回ご紹介した3品は、いずれもスーパーなどで買える手近な冷凍カット野菜を使ったものばかり。冷凍カット野菜ならではの水っぽさや食感の悪さ、クセなども感じにくく、おいしく楽しめるように仕上げてみました。
最近ではさまざまな冷凍カット野菜が店頭に並ぶようになったので、きっとこれ以外にも、まだまだたくさん素敵な活用法があるはず。すでに冷凍カット野菜を使っているという皆さん、「これはおすすめ」という使い方をご存じでしたら、コメント欄でお知らせください。
楽しみながら、ぜひ毎日の食事に野菜を手軽に取り入れていきましょう!
書いた人:庭乃桃
料理・食文化研究家、女子栄養大学 食生活指導士。「おいしい」を取り巻くさまざまな食卓の風景に目を向けながら、企業向けレシピの開発や、執筆、講演など多方面で活動中。著書『おいしく世界史』(柏書房、2017年)。
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